2020年11月05日

視野を広く、頭を柔軟に

私の読書は、
新聞の書評や広告から
興味がある本を選んでいます。



興味の柱に沿って本選びをするので
ジャンルや傾向が偏ってしまいます。
それはそれでいいかな、と
思っています。



今回面白かったのは
一見、ジャンルは全く違うのですが
続けて読んだ3冊が
どれも
常識や慣例にとらわれずに
違う視点を持って書かれた本を
選んでいた、というところ。



まずは、ビジネス界の「違う視点」。

9つの嘘は、読み進めるとどれも納得がいきます。これまで良かれと思ってやってきていることが、ビジネス社会の「こうあるべき」にとらわれてやっているだけ、という気がしてきました。

私も現状に異を唱えることがありますが、「前例」や「常識」「みんなの意見」にかき消されてしまうのがほとんどです。

「こんなことやっても意味ないじゃん」と感じることを、自分が良いと思うやり方でうまくやれれば説得力があるのですが、いかんせん私の能力が足りず、異端児になってしまうこともしばしば。

著者のように、「嘘」だと言い切れるほどの強さを持ちたいと思いました。



次は、
家庭や家族の「違う視点」。

母乳育児、3歳児神話など、
子育てにはたくさんの神話が存在します。


思い込みにとらわれがちなジャンルに
エビデンスで対抗。興味深い内容です。

結婚、出産、育児、保育園、離婚についての「常識」に対し、アカデミックに分析した内容です。

家族がテーマだと、感情論になりがちです。きわめて私的な世界です。合理的だとか科学的に信頼できるなど優位性があることも、分かっているけどあえてそれを選択しないというケースは多いかと思います。

だとしても、「何となく」で語られてきたテーマを、学術的な立場で白黒つけてくれた本書は、たいへん意義があります。

明確な根拠がないまま、昔から言われている通りにしているのもおかしな話。一方、科学的に正しいことを知り、その上で、それを選択しないという考えは「あり」だと思います。

なお、タイトルから、子育て真っ最中の方の関心を引くかと思いますが、本書は、「我が子に与える教育」の話ではなくて、社会としてどのような政策がコストに優れ、適切なのか、という内容です。

「子育てが仕事のスキルアップにつながる」は、同感です。1人でも多くの父親が、このことに気づいて積極的に育児に参加してくれることを願います。



最後に、
「褒め」ブームに一石を投じている内容の本。

ほめる代わりに、「ありがとう」。
ほめるより「今のはよかった」。



子育てというより、
ビジネスシーンでの上司と部下の関係を
想定しています。


アドラー心理学の専門家である岸見先生の本。

ほめるより、本人の勇気づけや、貢献している実感を大切にしています。ほめる代わりに「ありがとう」。

褒めたいのなら「今のはよかった」と伝えることを勧めています。

岸見先生は、親子関係の方がお得意なのかな、と感じます。
チームリーダー向けというのは、珍しいのではないでしょうか。

本書は、最終章の対談がおもしろかったです。



視野を広く、頭を柔軟に


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            石原 敬子



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Posted by FP石原敬子  at 22:39 │Comments(0)読書録お薦めの本

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