伝わるメッセージ

FP石原敬子

2022年04月30日 22:17

私は仕事柄、文章を書くことが多く、
常に、
分かりやすく伝える意識をしています。



毎週楽しみにしている、
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で
先週、面白いシーンがありました。



頼朝の家人たちが、
木曽義仲を攻め落とし、
頼朝に報告の書状を送った場面です。



側近が頼朝を囲み、
家人たちの書状を順番に読みます。


土肥殿……「(文字が汚くて)とても読めん」
和田殿……「絵入りで工夫しているが、これも読めん」
小四郎……「細かすぎて頭に入らない」
梶原殿……「肝要なことのみ手短に。実に読みやすく、見事な出来栄え」


正確に伝えようとするあまり、
ぎっしりと文字が詰まり、
読む気を失ってしまうような文章。

よくあります。



金融に関するテーマでは、
間違って伝わらないよう、
正式名称を並べてしまう。



漏れがないように
すべてを網羅しようとしてしまいます。



でも、
それでは難しくなってしまい、
コラムなどでは逆効果。



メールもそう。
スクロールしないと
何を言いたいのか分からないのでは、
相手に迷惑です。



先のシーンには、続きがあります。



義経の書状は、
朝一番、既に頼朝に届いていました。

見たところ、文字は雑。
グチャグチャですが、感情があふれた書状です。

「木曽討果」
大きな文字で、特に「木曽」が特大。



これぞ、伝わる手紙。

義経は、頼朝にいち早く伝えたかった。
伝えたいことは、ただ一つ。



頼朝は「義仲を討ち取ったぞ~」



「文章術」のような本を読よく読みますが、
テクニックよりも、伝えたい気持ち。
ストレートな表現が大事だと感じた、
ワンシーンでした。






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            石原 敬子

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