もうかる株教えて!

FP石原敬子

2004年04月26日 16:45

先日、証券会社勤務時代の同僚に久しぶりに会いました。
彼女は、10年程前に退職して、
ご夫婦で証券取引を楽しみながらやっています。
 
久しぶりに会った私に、彼女はこう言いました。
「もうかる株教えて!」

私は、占い師でもないし、予言者でもないので
もちろん答えられませんでした。

みなさんはこの会話をどう思われますか?

単純に、今の、このマーケットで
上昇気流の銘柄を見つけるのはそう難しいことではありません。

でも、株式取引というのは、
今の環境と、未来のマーケット環境が全く同じではない中で、
時間差の取引をするものですよね。

 
マーケットを左右する要因は、数限りなくあります。

例えば、その企業の売上や利益などの業績・経営方針、
政治、為替相場、金利、マーケット参加者の心理、
株価の位置(単純に高いか安いか)などなどです。

それが、刻々と変化する中で株価も形成されているのです。
ですから、確実に将来の株価が読めるなんていうことは、あり得ないのです。



残念なことは、証券会社で働いていた友人からこの言葉が発せられたことです。


 
「もうかる株」をお客様に教える営業が普通だった時代もありました。

そして未だに、その意識で株式取引をしているのかなあ、
と思ったら悲しくなりました。

「もうかりそうな株」の条件は、刻一刻と変わります。

その変化にどうついていくか、その変化をどう読むか、
その「読み方」「判断の仕方」を
投資家自身が身につけて行く必要があります。

そして臨機応変に判断するのです。

投資の勉強というのは、そこに焦点をあてて欲しいと思っています。
そうすれば、マーケット環境が変わったときにも、自然と対応が出来るハズです。

 
これをお読みのみなさんには、ナンセンスな質問をするよりも、
マーケットの読み方、判断の仕方を上手に身につける投資家に
なって頂きたいと思っています。

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