2011年01月26日

ジワリ……物価上昇の兆し

UCCコーヒー値上げへ、アメリカではマックが値上げ計画。日銀も今年の物価見通しを引き上げ

                    


先日、私が頂いたランチはトンカツ定食。

たいへんなボリュームで食後にソフトクリームまでついて850円。こういう低価格は、もはや当たり前。

だけど、それもそう長くは続かないのでは・・・・・・?

実際、消費者物価指数は「21か月連続して前年同月比マイナス」と報じられていますが・・・・・・

たしかに、私たちはいま、低価格メニューや高機能低価格商品に囲まれています。

それは統計の上でも実証済み。消費の場面における価格を示した「消費者物価指数」では、公表されている2010年11月までで、21か月もの間、前年の同じ月に比べて連続下落をしています。

けれど、その間にも、商品の原価に影響する商品市況は上昇を続けています。素材の値段は、上がり続けているのです。

2008年ごろ、穀物やエネルギー価格が急騰したことを覚えていますか

小麦粉やガソリンの値上げが生活を直撃した、当時の資源高を思い出してください。穀物やエネルギーの価格が、新興国の経済成長と投機マネーによって急激な値上がりをしましたよね。

その後に起こった米国の不動産不況、世界的な金融不安などのおかげで新興国経済の成長が少し足踏みをし、投機マネーはすっかり元気をなくしました

資源価格の値上がりがおさまっていたのは、そのおかげです

見方を変えれば、「100年に1度の危機」と呼ばれたあの世界同時不況が、生活を直撃する物価高を回避してくれたともいえるのではないでしょうか。

企業努力が限界に近くなれば、価格を上げなければならなくなる

日経商品指数は、17種・42種ともにこの半年で1割程度の上昇を見せています。

日経商品指数は、自動車や家電の原料に使われる多くの鋼材、日用品に使われる化学原料、食品に使われる油や穀物、衣類に使われる化学原料や繊維、生活に欠かせない古紙や上質紙の原料などの価格を総合的に見る指数です。

これらさまざまの品の原料となるものの価格は、企業間での仕入価格や加工後の部品の価格に影響します。

企業間で取引されるものの価格を示す統計には、「企業物価指数」などがあります。企業物価指数は、2008年ほどの水準にはまだ達していませんが、それでも、5年前に比べて3%程度値上がりしている状況です。

企業が仕入れるものの価格は上昇しているけれど、消費者に販売する価格は下落を続けているというのが現状。

それが長く続けば続くほど、歪みは大きくなり、企業は疲弊します。

社会的な背景もあり、人件費はもはや下げられない環境ですし、コスト削減も相当努力してきた……、となれば、もう、販売価格を引き上げるしか方法はないでしょう。

いつまでも、おトクな商品が続くわけではないことを覚悟しておかなければなりません





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